「ねえさくら、最近思うんだ。学校でも家でも厄介者。わたしの居場所ってどこだろう」「私と八千代はずっと一緒よ。これからだって――」「そうよね。ごめん、忘れて」 八千代が忽然と姿を消したのは、それから数日後のことだった。 「どうして、八千代。片翼をもがれたら、私、飛べないよ……」 ~上柚木の別離~